組織診は、細胞診によって、疑わしい結果が出た場合に、組織の一部を切り取って顕微鏡で調べ、確定診断を行う、子宮がん検診方法です




組織診(子宮がん検診)

確定診断のために行う組織診

細胞診によって、疑わしい結果が出た場合には、組織の一部を切り取って顕微鏡で調べ、確定診断を行います。

①子宮頸がんの組織診

細胞診の結果、異形成もしくは、がんの可能性がある時に、(クラスⅢ以上または、細胞診の所見によってはクラスⅡでも)がある時に、コルポスコープ(膣拡大鏡)という器具を使って子宮頸部を詳しく観察しながら、異常がありそうな部位の組織の肉片を2~3mm採取します。組織の切除とはいえ、子宮頸部はほとんど痛みを感じないので、通常は麻酔をしないで行います。

円錐切除術

円錐切除術の図解


組織診の結果、高度異形成、上皮内がん(0期がん)、微小浸潤がん(I a1期)、中等皮具形成でも原因となるヒトパピローマウィルスが16型や18型などのハイリスク群とわかった場合は、子宮頸部の一部を円錐状に切り取る「円錐切除術」が行われます。
これは、検査のためであると同時に治療にもなります。円錐切除で採取した子宮頸部の病理診断から、異形成や上皮内がん、微小浸潤がんが確認され、これらの病巣がきれいに切除できた場合は、完全に治った(治癒)と判断されます。

②子宮体がんの組織診

キューレットキューレットと呼ばれる細長い器具を子宮内腔に挿入し、子宮内膜の一部を採取します。ビステロスコープ(子宮鏡)を使って、子宮内部を詳しく観察しながら行うこともあります。麻酔をせずに外来で行うことが可能ですが、痛みには個人差があるので、局所麻酔をする場合もあります。また、静脈麻酔で眠った状態にして行うこともできます。より詳しく調べるために、子宮内膜の一部ではなく、全面を徹底的にかき取る必要があると判断された場合も、静脈麻酔下で行います。

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組織診と細胞診の違い

細胞診は臓器の一部から細胞をごく軽くこすりとって調べる検査、組織診は臓器の一部、もしくは全部を採取して病理診断する検査

細胞診と組織診の一致率は70~90%程度で、100%ではありません。ですから、細胞診で出た結果が、組織診でくつがえされることもあります。細胞診では、細胞の存在する背景(出血などがないか)、細胞内 の核の様子、核と細胞質との関係などで、正常、炎症、異形成、初期のがん、進行したがんの疑いあり、という診断をし、前述したようにクラスI~Vに分類します。ただし、同じ所見でも、判断する医師または技師によって、クラスⅢであったりクラスⅢであったりします。3か月前にクラスⅢであったが、今回はクラスⅢになったからといって改善しているとは限りません。
この場合に考えられることは、以下の3つです。
1.異形成疑いの病巣が本当に消失した。
2.異形成は存続しているが、医師が不適切な部位から細胞を採取した(見落としではなく、取り落とし)。
3.異形成が存続。3か目前とまったく同じ細胞診の所見(異形成の疑い)であるのに、判断する医師・技師の判定がクラスⅡであった。このように、細胞診の判定はあいまいです。そのため、一度でもクラスⅢ、あるいはクラスⅢでも細胞診の所見が異形成疑いであれば、組織診を受けたほうが正確な診断が得られます。
細胞診はスクリーニングテストで、組織診によって確定診断がされます。
ですから、細胞診では、検査にかかわった医師の技術や判断力によるため、医師選びも大切になります。

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