妊娠出産子宮がん】妊娠検査で子宮頸がんが発見されることはめずらしくありません。今後生まれてくる赤ちゃんの為にも定期的な検診が一番重要です




妊娠と子宮がん

Ⅰa1期までなら経膣分娩が可能です

産婦人科での妊娠検査で、子宮頸がんや頸部異形成が発見されることは珍しいことではありません。なぜなら、妊娠の検査では、がんがないかどうか調べるための細胞診も同時に行うからです。妊娠中であっても、0期~Ⅰa1期であれば、基本的にそのまま出産が可能です。妊娠経過中に2~3カ月ごとにコルポスコープ(膣拡大鏡)による観察と細胞診、必要に応じて組織診を行い、所見に変化がないかを確認していきます。その後、予定どおりに分娩をすませてから円錐切除術で病変部をとり除くことになります。分娩は、経膣分娩が可能です。医療施設ごとに対応が違いますが、検査でⅠa1期(がんが頸部にとどまっており、幅7皿、深さ3m以内)と考えられた場合は、妊娠中でも診断を確定するために円錐切除術を行うことが推奨されています。円錐切除術でⅠa1期であることが確定すれば、その後は流産、早産に注意しながら妊娠管理をしていきます。

Ⅰa2期以上の症状と妊娠について

Ⅰa2期以上であれば、本人、家族と妊娠を継続するか相談したうえで子宮摘出手術を行うことになります。【広汎子宮頸部摘出術】をしない限りは、その後の妊娠もあきらめなければいけません。ただ、実際にはご夫婦でリスクを承知で強く妊娠継続を希望し、ある程度の妊娠週数まで待って帝王切開手術を行い、引き続き【広汎子宮全摘出術】を行うケースもあります。妊娠したからといって、子宮頸がんの進行が早まったり、逆に遅くなったりすることはないと考えられています。また、がんが体内にできたからといって、よほどの進行がんで胎盤に転移しない限りは、胎児にがんが転移するといったことはなく、成長になんらかの影響を及ぼすこともないと考えられています。妊娠中でも妊娠していない人と同様に、早期にがんの治療をすることが大切です。しかし、治療法や治療の開始時期は、その人の病態や希望によって違うでしょう。

妊娠、出産の為の子宮がん治療法

これから出産を望む女性にとって、子宮や卵巣にがんが見つかった場合、子宮を全摘出したほうが治癒率が高くなる事が分かっていても、妊娠・出産ができなくなるといった事実を前に、がん治療を優先して妊娠の可能性を諦めるのか、ほかの治療法で再発のリスクをかかえながら妊娠に希望をつなげるか、問題は複雑で非常につらい事です。ただ、子宮がんの種類や進行期によっては、最初から子宮を全摘出するしか方法がなく、妊娠・出産をあきらめなくてはいけないケースもあります。

子宮体がん、妊娠・出産が可能な治療法

0期である子宮内膜異型増殖症と、Ⅰa期の患者さんで、妊娠・出産を強く希望する場合は、ホルモン療法という選択肢があります。高用量のプロゲステロンを6カ月ほど投与しながら、【子宮内膜全面掻爬術】を
行うなどして治療効果を慎重に評価します。それでがんが治るようなら、一定期間をおいて医師が妊娠を許可します。ホルモン療法によって、子宮体がんの0期やIa期で出産されたケースは数多く報告されていますが、どうしても、再発の可能性も高く残ります。

子宮頸がん、妊娠・出産が可能な治療法

進行期が、0期~Ⅰa1期で、妊娠・出産を強く希望する場合は【円錐切除術】によって子宮を残すことが可能です。ただし円錐切除後は、流産・早産のリスクが少し高まるといわれています。妊娠中は、子宮頸管が開いていないか、子宮頸部の異常な短縮や早産の兆候がないかなどのチェックが重要です。Ⅰa2期~Ⅰb1期になると、子宮全摘出術が標準的な治療法です。

広汎子宮頸部摘出術

最近では、【広汎子宮頸部摘出術】という方法で、子宮を残すことが可能になっています。広汎子宮頸部摘出術とは、骨盤リンパ節と子宮頸部・膣の一部を切除し、子宮体部と縫い合わせる手術です。ただ、この治療が受けられる人は、Ⅰb1期でもⅠa期に近いなど、かなり限られています。また、施術できる医療施設も一部というのが現状。子宮全摘出術よりは再発率も高く、早産の率もきわめて高くなるため、妊娠後も慎重に体を管理することが必要です。

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